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家の中のように日常的に怒鳴ることのできるシーンはそう多くないのだと思う

デス書き込み

私はこれまでの人生で、親より怒鳴っている人を見たことがない。
だからなのか、街中なんかで怒ってる人を見ても、近寄らんとこ…くらいで他は特に何も感じない。

そして父や母が、私や兄以外の人間にヒステリックに怒鳴り散らかしているのもまた、数える程度しか見たことがない。
正しくはいい歳した大人が他所様に対して理不尽にキレることはあっても、家の中のように日常的に怒鳴ることのできるシーンはそう多くないのだと思う。

これは私がまだ恥だとか、恥ずかしいという言葉すら知らなかった頃の話になる。
幼児期(物心がついたくらい)の、一番最初の恥の記憶。
テーマーパークかなにかで、私が参加賞を貰いそびれてしまった時の話だ。
店員さんに言うと、「え〜?本当にもらってないの?」と、困り顔の薄ら笑いで言われた。
言い方的には、二重取りなんかを疑われていたのかもしれない。そうでないかもしれないけれど。

そこから毒父の登場。
「子供の言うことを疑うのか!!!」
店員さんの胸元を掴んで大声で怒鳴り散らかす毒父。恥ずかしくて死にたくなった。穴があったら入りたかった。
毒母は止めもせず、その様子を笑いながら見ていた。
ちなみに両方酒を飲んでいて、顔が真っ赤の酔っ払いだった。

私は生まれて初めて、恥ずかしいと思った。 己の両親の存在が恥ずかしくて、たまらなかった。
余計なことを言わなければよかった。参加賞のおもちゃなんていらなかった。心の底から後悔した。

理由を見つけて怒りたいだけで、怒って気持ちよくなりたいだけの人達。
私はこの時から、毒両親の前では本当のことを隠すようになっていって、そして歳をとるごとに、相談なんて言葉は口にもしなくなった。
その結果、「どうして何も言わなかったんだ!」が、毒父の口癖となった。

ちなみに「また親の顔に泥を塗って!」が毒母の口癖だった。
自分がどこに出しても恥ずかしい人間なのだとは微塵も思っていなさそう。

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