娘を異性として見てしまった瞬間から、父親は父親である資格なんて無いだろ

小さい頃は仲が良かったし、イケメンで優しい父親だったと思う。
私が学校であったこともちゃんと聞いてくれて、ワンマンでパワハラ気味な母親に話せないことも
父親には話すことができた。この時も意味分からないタイミングで怒る時もあったし、意味不明な意地悪もあったけど、
母親よりもずっとずっと好きだったし、尊敬できる存在だった。

私が中学に入るくらいの時に、父親は仕事の関係で鬱になった。
それからというもの、父親は母親の言いなりになってしまい、母親から私をかばってくれることも無くなったし、
一緒になって反抗期の私を責めることが多くなった。

ショックだった。生まれてからずっとその態度だったなら、諦められたかもしれないけど、
小さい頃の愛情を知っていた分、私は余計につらくなった。

もっとショックだったのは、大学生・社会人になってから。
お洒落に目覚め、メイクも上達してきた時に、父親はイヤらしい触り方をしてくるようになったし、
家族の洗濯籠から、私のパンツを漁っているのも見てしまった。
そのへんのジジイにセクハラされる方が10000倍マシだった。
実の父親に、女として見られる苦痛と気持ち悪さは計り知れない。

父親の職責は上がり、それにつれて飲むアルコールの量はどんどん増していき、
私に対する態度も横柄になっていった。弟や母には当たることができないから、せめて私よりは上に立ちたいらしい。

父親は会社ではそれなりの地位にいるし、一見怖そうに見えるが、本当はめちゃくちゃ小心者だ。
母親に愛なんてもう無いのに離婚は切り出せないし、仕事は言われるがままやるしかできないし、
他人の目を異常に気にする。誰には勝っていて、誰には負けているのかをずっと考えている。
そしてそんな愚痴を、私にしか吐き出すことが出来ない。
あの調子じゃきっと部下にも馬鹿にされてるんだろうな…と察しがつく。

酒に溺れていく父親を見るのはつらい、仕事に心を破壊される父親を観るのはつらい。
男丸出しで私を見てくる父親が気持ち悪い。
娘を異性として見てしまった瞬間から、父親は父親である資格なんて無いだろ。

優しくて、ちょっと頼りないけど、一人の人間として私の話をちゃんと聞いてくれた、
昔の父親のままでいてほしかった。出世なんて、お金なんてどうでもいいのに、なぜそれが分からないのか。

父親は時々「俺が退職したら、●●（私の名前）は俺と一緒に住むんだー♪」と言う。
私には私の人生がある。私はいつか、お前が腰を抜かすような旦那を捕まえて幸せな結婚生活をしてやる。
お前は、私の人生には要らない。退職したらすぐに死ね。