人格を認めずに育てた子供、その子供から殺される。これ以上ない一生だろう
人格を認めずに育てた子供、その子供から殺される。これ以上ない一生だろう。
棺桶に入った姿を想像した。私は笑いはしない、しかしこの世の最も素晴らしい光景を見た時と同じ顔をしているのだろう。
明日、明日がだめならまた明日、それもかなわぬならそのまた明日。
誰も巻き込まずだれにも迷惑をかけず、確実に、最短で、速やかに、生きる希望もなく、何かにすがることも許されず、最も残酷に、この世から消えてくれることだろう。
惜しむらくは、私が最後に恨みの言葉をかけてあげれなかったことだけが気がかりだった。